
パソコンに欠かすことのできない基本的なソフトのOSは、ハードウェアを制御したり、アプリケーションを動かすのに不可欠です。
一般的にはWindowsが普及していて、オフィスにある個人用のパソコンはほぼこのOSが入っています。
親しみやすく初心者でも使えるデザインで設計されていますから、広く普及したのも納得です。
しかし、OSはWindowsだけでなく、Unixという業務用途を中心に活用されているものもあります。
Unixは個人でも組織でも使える柔軟性の高さを保ち、カスタマイズ性や強固なセキュリティに期待できるのが特徴です。
誰もが利用するメールの送受信を担うメールサーバーも、このUnixが幅広く支えています。
WindowsはDOSベースで開発されていて、1985年に最初のバージョンが登場しました。
一方、Unixは1970年に開発されたので、OSとしてはこちらが先輩にあたります。
1台のパソコンで複数の処理を並行するマルチタスクや、ネットワーク機能の拡充と安定性を重視して開発されたものです。
Linuxという派生型が生まれ、誰でも無料でメールサーバーが構築できたことから、爆発的に普及しています。
Webサイトを表示するサーバーにも使われているので、それだけネットワークの安定性やセキュリティ、そして使い勝手が受け入れられたものと思われます。
ところが、専門知識を持たない層からすると、やはりハードルは高く馴染みにくいものでした。
Windowsの方は、そういう層でも使えるようにGUIに力を入れ、最初から市販のパソコンにインストールすることで普及を図っています。
だからこそそれぞれ活躍の場が異なりますし、直接的に競合することはなかったといえます。
ただ、Linuxの発展で一般向けが開発されたり、Windowsも業務用途を考えたことで、棲み分けてきていたOSが競合を始めることになります。
メールサーバーの分野では、Unixに一日の長がありますから、Windowsが後発で挑戦者という立ち位置です。
単純な比較だと、現在のシェアは前者に軍配があがり、市場の3分の2くらいのシェアを握っています。
後者は一定の安定したシェアを誇りますが、メールサーバーなどのサーバー分野では引けを取ります。
ただし、前者は派生型が多くシェアが分散しているので、個別のOSで比べればWindowsがトップです。
メールサーバーの状況は、クラウドの普及やWebベースのメーラーの誕生など目まぐるしく変わっていますから、今後もOS戦争は続きシェアも変化していくでしょう。