仕事や個人で使用するメールは一つのサーバーを使用して運用しているように感じますが、実際には受診と送信では別々のソフトによって運用されています。そのためメールの送信と配送を行うSMTP、メールを受信するためのPOP3の2つのサーバーを合わせてメールサーバーと呼びます。この2つの仕組みを利用して成り立つのですが、さらにDNSサーバーと言われるドメイン名からIPアドレスを割り出すサーバーが必要になります。この3つが正常に働くことでメールを送受信できるのであり、どれか一つでも不具合があるとメールの管理ができなくなってしまいます。

今まで使用していたサーバーではなく他のサーバーに移行したい場合、移行手続きを行わなくてはなりません。一般的にフリーメールを使用している場合は、何も使用する必要がなく、サーバーの移行手続きをしたとしても全く影響を受けないので、そのまま使用することができます。アットマークの後にドメイン名がついているメールを使用している場合や、レンタルサーバーを使用してメールやウェブを利用している場合は、サーバーを引っ越すと使用することができないので注意が必要です。手順を徹底解説すると、サーバーを移行するにはDNSレコードの設定、もしくはネームサーバーの設定を変えなくてはならないため、まず新しいサーバーでドメイン設定とメールアカウント設定を行います。次に移行対象メールリストをすべて登録し、新サーバーにてDNSレコードを設定します。通常レンタルサーバーには、メールアカウントの一括登録が用意されているため、あらかじめエクセルなどのソフトを使用してアカウント名やパスワード、使用容量を確認しておくとすぐに登録を行うことが可能です。
移行作業としては、管理しているメールサーバーで設定を変更しますが、この変更は短くても3時間しないと反映されません。時に2日ほどかかることもあるので、定期的にどのような状態かを確認しておくと安心です。その後今まで使用していたメールサーバーのメールアカウントにフリーソフトへの転送設定をします。この時移行対象のドメイン以外のメールアカウントに転送することが大切です。このようなことを行うのは、切り替えた後に古いサーバーに届いたメールを認識するのが目的となっています。新しく設置したフォルダにメールが受信し、古いものに届かなくなったら、今まで使用していたサーバーの解約手続きを行います。旧サーバーの解約手続きを行わないと料金が発生するので注意が必要になります。