メールサーバーの移行をする場合には、インターネット上のDNSの存在などを十分にしながら、様々なトラブルを少なくするように手順を踏んで実現をすることが必要となります。メールサーバーは様々なユーザが利用しており、移行のために停止をすると問題が発生することもあるためです。さらにDNSのキャッシュ等の問題により新たなメールサーバーに対するアクセスが行えなくなってしまうこともあるので、この点も十分に注意をしなければなりません。
その移行の手順はアクセスにどのようなソフトを利用しているかによってでも異なりますが、基本的には新たなサーバーを構築した後DNSを書き換え、検索をしたときに新サーバーのIPアドレスが検索できるような形とすることが一般的です。特にWEBメールの場合にはサーバーをアクセスする際にブラウザを利用するため、サーバー名で検索する仕組みとなっていることからこのDNSの書き換えを怠ると、アクセス不能となるため注意をしなければなりません、
IMAPで直接メールサーバーをIPアドレス等で指定している場合には、新たなサーバーを構築した後それぞれのユーザに対して新たなIPアドレスを教える必要があり、またタイミングよく切り替えてもらうといった手間が必要となります。そのため最近ではIMAPであってもドメインとサーバー名で指定する形が推奨されており、これを利用すると移行の際にサーバーのIPアドレスが変わっても、DNSに設定されている内容が変わらなければ、時間が経つにつれスムーズにアクセスができるようになりユーザ側の設定変更は必要ありません。
メールサーバーの移行は、どのような手順を利用するかによってもその順番や方法が変わるものです。高度な方法では新たなサーバーを異なるIPアドレスで構築し、その後DNSにその情報を書き込むことによって、新たなメールアドレスの登録を行います。ただしドメイン情報はインターネットの性質上、様々なドメインネームサーバーに内容がコピーされていることがあり、これが一定の期間保持されるためその内容を書き換えても反映されるのに時間がかかります。この情報は保持時間を設定するレコードで設定することができるので、これを短くすることで早く切り替えることができるようになるのがポイントです。ただしその種類によってはこの方法が利用できない場合もあるため、この点はそれぞれのサーバーの性質を十分に確認してから実行することが大切です。